イメージの源
梅仕事が始まった
始まったと言っても、まだ八百屋さんで梅を購入してきただけ
今年は不作だそうで、梅が店頭に並ぶのが遅かった
買ってきた梅は
赤いところもあるけど、まだ青く熟れていないものもあるので
数日はこのまま置いておき、熟れるのを待っている
梅がやってくると
家の中は梅のフルーティな香りでいっぱいになる
もうすぐ梅雨の時期
私にとって
この香りはその季節感をしっかりと認識させてくれる
まだ青さの残る梅は上の方にだしてやりながら
とても美味しそうな梅の香りに
「食べてしまいたいわ~」
「いやいや・・これ食べても美味しくないやろ」
そんな会話を家族でしながら、梅を動かしてあげる
音や匂いは記憶に残りやすいもので
忘れていた記憶をひっぱりだしてくれる
それはこれまでの経験が記憶としてわたしの中に納まっているから、音や匂いが記憶のフックにひっかけるみたい
視覚的に入ってきた情報から音や匂いを思い出すこともよくある
先日、美術館に行った時
絵画を見ていると、頭に音が流れてくる
結婚式のシーン
市場のシーン
崖に波打つ海
子どもたちの笑い声
音だけではなく騒めきや鳥の声や音楽・・
映画を観るように音が流れていく
私がなにか映像を作ったり、それに音を付ける時は
やはり頭に音が流れている
作曲はできないので、いつもそれに近い音を探している
画像を探す時も同じで、浮かぶイメージに近いものを探している
作曲する人がよく『降りてきた!』というけれど
私の場合は私の中から溢れでてくるのかもしれない
私のイメージの源は日常の中にあるんだなと・・
梅仕事をしながら思いました